中世の石畳を辿る ノリッジ Norwich

ノーフォーク(Norfolk)州の州都でもあるノリッジ(Norwich)は、イギリス人にとっては『観光地』というよりも『大学の街』として広く認識されています。しかし、旧市街には古い町並みが残っており、そぞろ歩きをするだけでも中世にタイプトリップした気分になれる街です。

ロンドンから2時間なので日帰り旅行もできる距離ですが、イギリスの鉄道料金は予約する時期やルートによって料金が変わります。出発日が近づくにつれて値段が上がりますので、イギリス旅行を計画されているようでしたら、予定が決まり次第チケットの手配をしたほうがお得です。

こちらのサイトあれば、日本語でイギリス国内の電車を予約することができますよ。

レイル・ヨーロッパ

 

ノリッジ駅(Norwich Rail Station)

ノリッジにはかつて3つの鉄道駅がありましたが、鉄道が開設された当時に Norwich Thorpe と呼ばれていた現在の鉄道駅のみが残っています。

現在のノリッジ駅は1845年から営業を開始しましたが、こちらの写真にも写っている駅舎は1886年に改装されたもので、小さいながらもビクトリア時代の繁栄ぶりを伺い知ることができる建物です。

なんだか東京駅に似ているような気がするのは、気のせいでしょうか?(笑)

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ノリッジ大聖堂(Norwich Cathedral)

1096年に建設が始まったノリッジ大聖堂は、既に建てられていた2つの教会を取り壊した跡地に建てられました。大聖堂の建設が終わったのが1145年といいますから、約50年の歳月をかけて完成したことになります。

ノリッジの街のシンボルとしてそびえ立つ尖塔は96mの高さを誇り、旧市街のいたるところから目にすることができ、文字通り『街のシンボル』的な存在となっています。

 

 

ノリッジ大聖堂のクロイスターは、中庭を取り囲むように配置されており、ソールズベリー大聖堂に続いてイギリスで2番目の規模を誇ります。

 

 

中庭からクロイスターのアーチを眺めると、場所によってスタイル(模様)が異なることが分かります。

長い年月をかけて建設されたことから、建築様式の流行り廃りや現場責任者の変更などがあったのかもしれませんね。

 

回廊を歩いていると、均整の取れたアーチに落ちる光と影が絵画のようで、見ているだけでため息が出てきます。

人影のないクロイスターで尖塔を眺めていると、だんだんと気持ちが洗われて、いつになく平穏な感情で満たされていくような気がしました。

 

 

大聖堂の身廊部分にある2段アーチ状のクロイスターは、1297年から再建が始まりましたが、再建が終わったのは黒死病の流行が沈静化した後の1430年でした。長い年月が費やされた末に、ようやく私たちが目にしている端正なクロイスターが完成されたと思うと、その壮大な計画とそれを完遂した当時の人々の強い信念を感じずにはいられません。

 

 

ノリッジ大聖堂は完成時から今の姿だったわけではなく、暴動や火災などで何度か再建された末に、現在の大聖堂となりました。

身廊のアーチを見上げると、かつての装飾が残っている部分と新しく再建された部分の境目がくっきり見えます。数えきれない人たちの手で、大切に守られてきた教会なのでしょうね。

壮大なアーチも目を引きますが、私は完成された美よりも、こういう人々が残した痕跡や、当時の人々の気持ちが感じられるような細部に感情を揺さぶられます。名もなき人々が生きていた証でもありますし、こういったものこそが無機質な建築物に息吹を与えるのだと思います。

 

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ノリッジ ギルドホール(Norwich Guildhall)

ノリッジの街の中心には、石造りの壁が目を引くギルドホールがあります。

ギルドホールはヘンリー6世の指示により、1407年から建設が始まりました。1413年には完成しましたが、正面部分にある大きなポーチは1861年にトーマス・バリーの設計により増設されたものです。

 

 

外壁は光沢のある石が積み上げられており、この石はフランスから取り寄せられたものだと言われています。

ただの石を積み上げるのではなく、1つとして同じものがない石の断面のもつ『個性』をうまく活かしている石壁だと思いました。

 

 

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ロイヤル・アーケード(The Royal Arcade)

ノリッジの中心にはアールヌーボー様式のショッピングセンターがあり、『ロイヤルアーケード』と呼ばれて地元の人たちに親しまれています。

1899年5月24日のグランド・オープニングから現在に至るまで、さまざまなお店が軒を連ねており、大勢の人たちが買い物を楽しんでいます。

 

かつて、市内で馬車競争が行われたときには、このアーケード内を馬車が駆け抜けたこともあるそうです。

古き良きイギリスを感じることができる、そぞろ歩きにぴったりなアーケードです。

 

 

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エルム・ヒル(Elm Hill)

エルム・ヒルはノリッジでも有名な石畳の小路で、チューダー時代の建物が多く残っています。

 

『エルム・ヒル』という名前は、16世紀につくられた最初の広場に植えられていた Elm Tree (楡の木)に由来しているそうです。この木は当時の教会守により植えられたそうですが、残念ながらその楡の木は現存していません。

ノリッジは、第二次世界大戦の爆撃で街の大半を喪いました。そのため、こうした古い町並みはノリッジの一部にしか残っていないのですが、その残った小さな区画を地域の人たちが大切に守っているのですね。

 

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