【ロンドン】 20世紀の吸血鬼伝説! ハイゲート・セメタリー(Highgate Cemetery)

『資本論』の著述で有名なカール・マルクスが永眠している墓地、ハイゲート・セメタリー(Highgate Cemetery)は有名な観光地であるとともに、1970年代に起きた都市伝説・吸血鬼騒動の舞台ともなりました。

 

1839年に作られた公共墓地

ハイゲート・セメタリーは、ビクトリア時代に人口が増えるとともにロンドン市内で亡くなった人を埋葬できる場所が不足するようになり、それを解決するために教会以外で埋葬できる場所を確保するために作られました。

墓地不足を解決するために、人々が散策できるガーデンを兼用した8つのセメタリー(墓地)がロンドン市内に作られることになり、ハイゲート・セメタリーは、そのうち3番目に作られた墓地です。

 

 

『資本論』で有名なカール・マルクスの墓

ここハイゲート・セメタリーは『資本論』の著者であるカール・マルクスの墓があることから多くの観光客が訪れるため、墓地なのに訪問者から入場料を徴収しています。

ハイゲート・セメタリは東西の2区画に分かれており、東区画のみ予約なしで一般公開されていますが、この東区画に立ち入るためには入口で料金を支払う必要があります。

西区画のほうは Group Visit(予約制の団体見学)のみとなっており、レバノン区画、エジプト区画などの区画に分かれているそうですが、団体見学以外の一般人(お墓参りの人を除く)の立ち入りは禁じられています。

 

 

ハイゲート・セメタリーの東区画は、社会科の勉強で習ったことのある『資本論』を書いたカール・マルクスのお墓で有名なこともあり、セメタリー内の目立つ場所に大きな墓標が作られています。

 

 

上の写真ように人々がお花を供えていますが、実はカール・マルクスはこの墓標の下には埋葬されていません。これは、いわゆるモニュメントなのです。

カール・マルクスが埋葬されている本当のお墓は、セメタリーの奥、人があまり立ち入らない細い小路の中ほどにあります。(下の写真)

人が1人通ることができるくらいの細い小路なので、ここに人々が参拝に訪れたら大行列ができてしまうため、メインの大きな道沿いに墓標を作ったのだと思います。

 

 

20世紀の都市伝説 吸血鬼王(バンパイア・キング)

このハイゲート・セメタリー、実は1969年から70年にかけて吸血鬼騒動が起きたことでも名が知られています。

1970年、英国オカルト教会(British Occult Society)の会員であるデビッド・ファラント(David Farrant)という男性が、地元紙『Hampstead and Highgate Express』を発行しているHighgate社宛に、ある手紙を送りました。

その手紙には『1969年12月24日に、墓地で灰色の物体を見た』と書かれており、この手紙は2月6日付の『Hampstead and Highgate Express』に掲載されました。すると、彼の他にも『帽子を被った背の高い男を見た』とか『白い服の女性を見た』などといった複数の情報が寄せられたそうです。

そして、自称『バンパイア・ハンター』であるショーン・マンチェスター(Sean Manchester)が現れ、『これは吸血鬼である』と宣言したことから吸血鬼騒動が始まります。

ショーン・マンチェスターは、1970年2月の『Hampstead and Highgate Express』誌のインタビューに対し、『これは15世紀にルーマニアのワラキア(Wallachia)で貴族だった不死の吸血鬼王(King Vampire)である』と答えていたそうです。そして、『1970年2月13日の金曜日に吸血鬼退治をする』と宣言したのです。

 

 

ショーン・マンチェスターが「吸血鬼を退治する」と宣言した日は、テレビ局や野次馬が押し掛ける騒ぎになったそうです。

しかし、吸血鬼が眠るとされる墳墓の扉を開けることができず、吸血鬼退治は未遂に終わりました。吸血鬼を退治するところか、吸血鬼がいるはずの墳墓にも入れなかったわけですが、その場にいた一部の野次馬が『墓場に黒い影を見た』と証言していたとも言われています。

その後もショーン・マンチェスターは『バンパイア・ハンター』として吸血鬼を追い続け、ハイゲート・セメタリーで木の杭を所持しているところを警察に見つかって逮捕されてしまったり、吸血鬼が眠ると思われる墳墓の扉を開けて、安置されていた死体に木の杭を打ち込もうとしたりしたところを見咎められたりしたそうです。

そして最終的に、ショーン・マンチェスターが1985年に発行した本によると、13年間吸血鬼を追い続けた末に、ついに吸血鬼を杭で刺し殺したのだそうです。

 

私は合理的な人間なので「な~にが吸血鬼よ」と思ってしまいましたが、オカルト学会が開かれたりするようなイギリスです。こういったオカルト話を本気で信じている人も多く、それだけに「もしかしたら本当にいたのかも?」という気持ちが1ミリくらいはあるような、ないような・・・・笑

ぜひ皆さんもハイゲートセメタリーを訪れて、ご自身の目で見て吸血鬼伝説の真偽を判断してみてください。

 

Highgate Cemetary

URL https://highgatecemetery.org/

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